山菜の御三家

4月27日、ホンナとアイコを見つけました。一昨日のシドケと合わせて山菜御三家と言われているようですが、いずれもそろそろ収穫時を迎えます。

写真左のホンナは、アイコに比べるとややアクと苦みがあります。アクはさっと茹でることでほぼ抜けますが、まだ残っているようならしばらく水にさらします。ほろ苦さは胡麻やクルミなど油分を含んだ物で和えると食べやすくなります。もっともそのほろ苦さが魅力でもあるのですが。

右のアイコは茎に刺があるのがわかるでしょうか。刺さると痛く、痒みが後を引くので採るときは手袋が必須です。ただし茹でてしまえば何ともありません。ポクポクした独特の歯触りとアスパラに通じる爽やかな味で、ファンの多い山菜です。

山菜の御三家、ぜひ食べ比べていただきたいものです。

いよいよ山菜、山野草の季節到来

4月25日、シドケを見つけました。香り、ほろ苦さ、歯ごたえ、味わい、見た目のどれをとっても最も山菜らしい山菜だと思います。葉が開く前は傘に、開いてからはモミジに似ていることからモミジガサとも呼ばれています。お浸しや生のままでの天ぷらなど、シンプルな調理法でまず食べていただきたい山菜です。ビタミンCやカロテン、鉄分が豊富な上、最近は抗がん作用のある物質が発見されたらしく、薬効が期待されているそうですよ。

この日は二輪草とスミレにも出会いました。これから山菜も山野草もどんどん出てきます。

たらの芽が出てきました!

4月17日、桜の開花に合わせるように、たらの芽が出てきました!

ハカマがぶっくり膨れたさまが可愛らしく、そこから元気に伸びた新芽が美味しそうで、もうたまりません。つい天ぷらにして食べたときのホクホク感を思い出してニンマリしてしまいます。ウコギ科の落葉低木であるタラノキの若芽なので、今人気のスプラウト(食用になる新芽)の一種です。他のスプラウト同様、ビタミンやミネラルが豊富なのですが、まずは山菜の中でも一、二を争う深い味わいが魅力です。いつまでもこの山の幸を楽しめるよう、枝を傷つけないよう細心の注意を払って採らせてもらいます。もっとも芽の下は刺だらけなので、その意味でも注意しないと大変なのですが・・・

カタクリとコゴミ

4月8日。先月から時々見かけていたカタクリの花が、今日は面で咲いているのを見ました。片栗粉は、昔はこのカタクリの球根から採れる澱粉で作られたそうですが、あまりにも採れる量が少ないため、今ではご存知の通りジャガイモやサツマイモが原料になっています。見たことはありませんが、本物の片栗粉は薬局に売っているんだとか。

そして今日、ようやくコゴミを見つけました。シダの一種であるクサソテツの若芽です。漢字で書くと「屈」。先端が丸く屈んでいるように見えることからついた名だそうです。下処理が必要ない山菜は結構ありますが、コゴミはその筆頭かも知れません。採れたてなら生でも食べられます。軽いぬめりがありますが、アクもクセもなく、自己主張しない山菜です。それだけに油と相性が良く、天ぷらで食べるのがおすすめです。和え物なら胡麻マヨネーズ和えですね。春菊やグリーンアスパラなど味の輪郭がはっきりした物と一緒に和えると、かえってコゴミの持ち味が生きるような気がします。

水芭蕉

水芭蕉、きれいですね。

中央の円柱状の部分が、小さな花が集まった花序(かじょ)で、純白の花に見える部分が、実は葉が変形したもので、仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる部分です。読んで字のごとく、仏像の背後にある炎をかたどった飾りに似ているからだとか。同じサトイモ科のザゼンソウやアンスリウム、スパティフィラムなども、同様に花に似た仏炎苞がきれいです。花の後に大きくなる葉が、バナナの仲間である芭蕉に似ていて、水辺で生育することから水芭蕉という名前がついたそうです。ツキノワグマは下剤や嘔吐剤として、水芭蕉の花や葉を食べて体内の老廃物を排出するのだとか。つまり人間にとっては毒なので、絶対にクマの真似はしないようにしましょう。

春一番セットを発送

4月2日、ようやく「春一番天然山菜セット」の発送にこぎつけました。ただ、コゴミがどうしても間に合わず、代わりに葉ワサビ、セリ、フキノトウを入れさせていただきました。しかーし、サシボも採れたのはこのセットまで・・・で、ご予約いただいたお客様には申し訳ない思いでいっぱいです。

天然ものの場合、天候に左右されるのは仕方ないこととはいえ、あらかじめセットのアイテムにもう少し幅をもたせた方がいいのかも知れず、今後の検討課題です。

ようやくサシボを発見

4月1日、珍しく終日天気のいい日となりました。というわけで、山の一番日当たりのいい場所でようやくサシボを見つけましたが、まだ小さいですね。そろそろ「春一番天然山菜セット」を発送したいのですが、コゴミもまだ見えません。困った・・・。

カンゾウの酢味噌和え

3月31日。このところ気温が低めに推移し、山菜の生育状況はいまひとつです。そんな中でもバッケと同じくらい早く採れるヤブカンゾウと、これから旬を迎えるホタルイカで酢みそ和えを作ってみました。

甘みがあってクセのないカンゾウは調理法を選ばない山菜ですが、アオヤギやイカなどの魚介があるときは、やっぱり酢みそ和えがおすすめです。ところで酢みその黄金比ですが・・・。今日のところは味噌:酢:砂糖が2:1:1の割合で、これに辛子を加えて練り合わせました。味噌が白味噌か合わせ味噌か八丁味噌かによっても割合が違うみたいですが、2:1:2だったり1:1:2だったりいろいろあるみたいです。つまり黄金比はあってないようものなのかも。